Match Report
2007.5.19
村上潤二 vs 小堀佑介(角海老宝石/日本S・フェザー級王者/東洋太平洋1位/WBA・WBC9位)
後楽園ホール

昨年11月、初のタイトルマッチで負傷判定負けに終わった東洋太平洋Sフェザー級8位、日本Sフェザー級7位の村上潤二選手
[15勝(7KO)4敗2分]が2戦続けてのタイトルマッチに挑みました。
対戦相手はWBA、WBC世界Sフェザー級9位、東洋太平洋Sフェザー級1位、日本Sフェザー級王者の小堀佑介選手
(角海老宝石)[19勝(10KO)2敗1分]でした。
この試合は小堀選手の日本タイトル防衛戦と同時に本望信人選手が返上した東洋太平洋タイトルの王座決定戦も兼ねており
12Rで行われました。


1R
村上選手はフットワークを使いながら右ジャブを伸ばしていくが両者様子を見ていく。
1分、村上選手は左ストレートをボディに伸ばしながらアクションを起こしながらも右ジャブをよく出していく。
静かな展開ながらも村上選手は左ストレートをボディに伸ばしていき攻勢を取った。 10-9

2R
村上選手は右ジャブで距離を保ちながら左へ繋げるボクシングにペースを掴んでいたが、
小堀選手が踏み込んで左フックをヒットすると村上選手は後退し小堀選手はラッシュする。
凌いだ村上選手は右フックを振るったが、小堀選手の合わせた右フックがジャストミートし村上選手はダウンを喫してしまう。
再開するものの小堀選手はまとめていき、村上選手も反撃するが右をもらい2度目のダウンを喫してしまった。
ダメージが見受けられる上、1分40秒も残っており絶体絶命のピンチに陥ってしまったが村上選手は残り1分、ツーワンをクリーンヒット。
更にワンツーから右フックをヒット、小堀選手も右をヒットするが村上選手は左をスイングしてクリーンヒットを奪って、
更に左ストレートをボディに突き刺す反撃を見せてこのラウンドを凌いだ。 7-10

3R
ダメージの残る村上選手であるが、左ストレートを伸ばすなど落ち着いてペースの挽回を試みる。
それでも小堀選手は左右フックを空振りしたあとに右フックをクリーンヒットし詰めていく。
1分、村上選手は左フックをクリーンヒットするが残り1分に小堀選手も左フックをクリーンヒットした。
互角の展開であったが後半村上選手が左ボディからワンツー、更に左ストレートをクリーンヒット、
小堀選手も右ボディを返したが更に村上選手が左ストレートをヒットした。 10-

4R
小堀選手がいきなりの右をクリーンヒットするが、村上選手も右フックを返す。
ペースを取り返されそうな小堀選手は手数を増やしていくが、村上選手がよく足を動かしてジャブからツーワンをヒット。
更に残り1分には左フックをかぶせてクリーンヒットし大歓声が沸くと、左ストレートをボディにヒット、
小堀選手は追いかけて手を出すが村上選手はパンチをかわし続けてダウンの失点を取り返した。 10-

5R
プレッシャーの強くなった小堀選手は突っ込んで右フックをヒットするが、村上選手も左ストレートを返していく。
サイドに動いて小堀選手の突進をかわす村上選手は、左ストレートボディから上への左ストレートもクリーンヒットする。
しかし、小堀選手も左フックをクリーンヒットすると、更に右ストレートをヒット。
更に右をダブルで打ち込むと、村上選手は3度目のダウンを喫してしまった。
足元が鈍ってきた村上選手だが、左ストレートをヒット。最後に小堀の左フックをクリーンヒットされたが再度ピンチを乗り切った。 8-10

6R
3度のダウンを喫しながらも、勝利への執念を表に出す村上選手。左ストレートをヒットし、右ジャブを出し続けてボクシングを展開していく。
プレッシャーの強い小堀選手だが、村上選手は更に左ストレートをヒットしていく。
しかし残り1分、小堀選手のワンツーがクリーンヒットすると村上選手は後退、詰めた小堀選手に左ストレートをヒットするものの
右ストレート、左フックをもらってしまった。 9-10

7R
村上選手は左ストレートから左ボディをヒット。
更にフェイントから左ストレートをボディにヒットする。左右のパンチを細かく出しながら突進を防いでいたが、
右ジャブに合わせて小堀選手が踏み込むと、ボディにフェイントを入れながらの右フックがまともに村上選手のアゴを捕らえた。
更に右をクリーンヒットすると、村上選手が強烈なダウンを喫してしまった。
この試合で最も深刻なダウンを喫し終わったと思ってしまったが、村上選手は立ち上がった
。ダメージが深いものの試合は続行となったが、小堀選手の猛烈なラッシュを受け、パンチはかわしていたが手が出ず、
レフェリーがストップ。
1分52秒、村上潤二選手はTKO負けを喫してしまいました。


村上選手は抜群のテクニックでチャンピオンに対抗し、ダウンを奪われた以外は思い通りに戦っていたと思う。
そんなテクニックを前にしても、小堀選手は早い回転で強いパンチを打ち込んできて、さすがチャンピオンというボクシングでした。

テクニックで勝り、パワーに屈してしまう内容となり残念ながら2度目のタイトルマッチも敗れてしまった村上潤二選手の戦績は、15勝(7KO)5敗2分となりました。


Report by マニアック班長
Photo→