Match Report
2005.2.23
村上潤二 vs 刈屋貴憲(新日本仙台)S.フェザー級7位
京王プラザホテル八王子


1R
村上のボディがオープニングヒット。
村上右にサークリング、刈屋踏み込んで、思い切りの良いワンツーを振るうも村上見切る。
刺しあいはヒットせず。序盤浅く村上のワンツーがヒット。
ジャブ2発。回り込んで村上の左がもろにヒットする。
刈屋右ストレート、左フックを強振し、かなぶるとロープの外に出る。
そこに村上の左ショートフック、さらに左フックがあたると、
刈屋バランスを崩し倒れるも、スリップ。刈屋強振だが、村上一発も被弾せず。

2R
序盤、デトロイトスタイルから強振する刈屋。その出鼻にジャブをあわせる村上。
双方被弾せず。その内、出鼻の先を取る村上が、オフェンシブに攻勢をしかけ、刈屋手を出せず。
お互い大砲を浅く交換。バッティングで村上左目の上をカットする。
終盤ジャブとボディを当てた村上に対し、刈屋当てられず。
このラウンド村上が当てられたパンチは、浅い右ストレート、のみ。

3R
刈屋は飛び込み右左を振るい、村上がその間に攻勢をかけ、試合をコントロールする。
刈屋左フック、ボディ計2発を当てるのに対し、
村上はジャブ、右ストレート、ボディを7発ヒットさせる。
終盤、バッティングで刈屋、左おでこをカット、村上のストレートと刈屋の右フックが相打ちの後、ゴング。

4R
飛び込み強振したい刈屋の先手を取り、攻勢を強めることで、刈屋にボクシングをさせない。
村上の左ボディが3つ深く、左ストレートが二つ浅く、右フックが二つ刈屋を捉えたのに対し、
刈屋は浅いストレート、フックを返しただけにとどまる。

5R
主導権争いをするなかで、双方序盤にボディをヒットさせる。
刺し合いから村上のストレートがヒット、ボディも入る。
お互いクリーンヒットを奪えないまま、終盤に入り、村上のボディ、右フックに対し、刈屋右フックを返す。
飛び込み、インサイドワークになってから、お互い決定打を許さずラウンド終了。

6R
序盤、刈屋が細かく速いコンビをまとめた。右フックを当てる村上。
刈屋の、二度目のアタックで、ワンツーが村上に入り、村上の手が止まる。
刈屋のアタックを許すも、クリーンヒットを与えない村上だが、傷が広がり、ドクターチェックが入る。
終盤、村上の右フックが二発。刈屋の右ストレートが一発村上を捉え、パンチが交錯するラウンドとなった。

7R
刈屋が攻勢を強める。
ショートの連打で突破口を開こうとする刈屋に対し、村上が大きいパンチをあわせようとする。
刈屋のワンツーが村上にヒット。
後半はボディを多様し、パンチがショートに速くなってきた村上に対し、刈屋の手数が極端に減る。
村上のボディ、左ストレートで刈屋ロープに下がるも、右ストレートを返す。
終了まぎわ、刈屋の右が村上にヒット。

8R
会場中が興奮する中、村上の気合とともにラストラウンドが始まる。刈屋のストレートがヒット。
村上はボディで対抗。再度刈屋の右がヒット。村上も負けじとボディ、右フックを返す。
パンチの精度は刈屋が上回り、疲労が見て取れる村上も、手を出す。
打ってはクリンチ、離れ打ってはクリンチの中、試合終了。

判定3−0で村上勝利。

☆試合を終えて☆
日本ランキングに入ることが、如何に大変なことか…。
村上潤二は誰よりも、その事を知っていたのであろう。
納得行く勝利を得るために、19勝2敗をいうレコードを持つ刈屋選手を、あえてさばかず、
真っ向から打ち合い、勝利を手にした試合であった。
バッテイングでカットし、モロに被弾し、最後まではらはらさせた試合ではあったが、
踏み込む足の速さと、強振する刈屋選手を見て取ると、2ラウンド以降、
サークリングを封印し、先に攻撃を仕掛け、刈屋選手の飛び込みを抑えたあたり、
天才潤二は、また、成長の足跡を試合で印象付けた。

この試合までの戦績
村上潤二 14戦10勝(4KO)3敗1分
刈屋貴憲 21戦19勝(5KO)2敗
この試合で
村上潤二選手は
     15戦11勝(4KO)3敗1分になりました。
Report by S.Watanabe
Photo→